過眠症・ナルコレプシー

睡眠を妨げる病気や極度の睡眠不足がないにもかかわらず、日中の過度の眠気が現れる病気です。中枢神経系の機能異常が原因と考えられていて、ナルコレプシーや特発性過眠症などがあります。
ナルコレプシーは堪え難い睡眠欲求と、通常眠る事がない状況での居眠り(睡眠発作)を特徴とする睡眠障害です。
情動脱力発作(大笑い、怒りなどの強い感情を引き金として、体の力が抜ける発作)、睡眠麻痺(いわゆる金縛り)、入眠時幻覚といった症状を伴うことがあります。
特発性過眠症もナルコレプシー同様に、日中の過剰な眠気と居眠りが特徴です。居眠りの時間は1時間以上と比較的長いが、起きた後のすっきり感が乏しい事も特徴です。
情動脱力発作は見られず、睡眠麻痺幻覚はナルコレプシーに比べて頻度が低いとされています。
治療としては、睡眠の機会を十分に確保し、アルコールやニコチン、カフェインなどの睡眠を妨げる薬物摂取を控える事が大前提となります。そのうえで、過眠症治療薬等による薬物療法が行われます。